「アンコールワット」
をこの目で見ることです。
首都プノンペンからバスで5時間!
シエリムアップという街へ向かいます。
もくじ
カンボジアでは貧困層の方が貧乏人を救っていた
AM8時、出発の時間になってもバスが現れません。
「バスはまだか?これじゃ早起きした意味がないぞ!」
白人ファミリーの男性が苦情をまき散らしていますが、
文句を言ったところでプノンペンの人には響いていないようです。
ボクもここに来るまで様々なカルチャーショックを受けてきました。
バスや電車の出発&到着時間が数時間も平気で遅れるのは、
カンボジアやベトナムでは当たり前で、遅れた本人も悪いと思っていません。
ボクもこの感じに慣れてきたので、怒る気になれませんw
差し伸べられた手に返す物とは何か?
しばらくすると、休憩のため小さな村の飲食店にバスは止まりました。
バスから降りようとしたら、ドア付近には手を差し伸べてジッと立っているおじいさんが居ました。
ボクも欧米諸国のツーリストたちも、お決まりの動きでスルーしていきます。
しかし、カンボジアの現地人の9割以上は、
差し伸べられた手に少ないながら現金を渡していたのです。
外国人ツーリストより経済力のない人たちが貧しい人を助けていました。
ほかの場面では、店などに物乞いがやってきたときなど、
カンボジアの人は決して自分の生活に余裕があるわけでもないのに、あしらうことなくレジのお金をあげていました。
日本では、
大手町の地下鉄構内に横たわる人を、誰が助けたでしょうか?
朝の満員電車では、何人がケガ人に席を譲ろうとしたでしょうか?
ボクの中の常識がドンドン破壊されていきます。
長距離バスの後はタクシーを利用する以外ない
シエリムアップに到着すると、バスは街ではなく郊外で停車…強制的に降ろされます。
降ろされたあとに待っているのは、沢山のタクシードライバーたち。
タクシーに乗る選択しかないと言わんばかりです。
東南アジアでは、この流れがお約束ですw
あたりを見わたすと、舗装されていない土の道路に、外国人は1人も歩いていない。
タクシーを使わずに歩きだせば、目立って仕方ないので、今回は素直にトゥクトゥクを利用することにしました。
シエリムアップには有名な日本人宿があると聞いていたので、そこへ向かいます。
この旅で初めての日本人宿です、久々に日本人と日本語で話せると思うと楽しみです。
ボクが東南アジアで値切り交渉を辞めた理由
ここまで乗せてくれたトゥクトゥクタクシードライバーさんから、ある提案をされました。
「あしたアンコールワットに行くつもりなら、俺を使ってくれないか?」
一日貸切って15US$という料金。
まだこの国の物価がイマイチつかめていなかったのですが、
これ以上最安値を探すのも面倒だったので即答で「OK」と返事をしました。
すると、ボクの父より少し若いくらいのドライバーの男性は、
満面の笑みでガッツポーズをして大喜びました。
またしてもボクの心にチクリと針が刺さりました。
自分の父親と変わらないくらいの年齢の人が、
ボクの機嫌を損なわないように一生懸命ふるまう、たった日給15$の為に…
いままで中国やベトナムでは、ただでさえ安い買い物から、さらに絞りとるように値切り交渉をしていました、しかも偉そうに。
うまく交渉を計る自分が、カッコイイとすら思っていたからです。
この日を境に、ボクは値切ることを辞めました。